夫と妻と、犬が一匹。築37年の中古マンションを買って、リノベーションをする話です。
家族紹介
白く光る部屋
「洞穴に住んどるような気持ちになるな、この家は」という、夫の(元の賃貸マンションへの)不満をつつく形で始まった我々のリノベーション。築37年の中古マンションを買い、もともと4LDKだった間取りの仕切りをなくし、壁も天井も真っ白に塗られた東南角部屋のその部屋は、日当たりがよく、白く光って見えました。
これまでのコラムのなかで、すでに家具や生活用品が入った状態の写真を出したりもしておりますが、これが、我々の部屋のはじまりの状態です。まっさらの、ぴかぴか。これからどんどん、我々らしい「生活感」を足していくための、78平米の余白。「これからここに住むのだな」と、なんだか妙に重たいような、それでいてふわふわと温かいような気持ちで、そう思ったものでした。
そしてこのコラムも、ついに最終回。いま現在は、この部屋に入居して半年近く過ぎようとしているわけですが、思うことは、「もう家から出たくない」です。住んでみて、もっとああすればよかった、こうすればよかった、と思うことがないわけではないですが、それも含めて、家が好きです。うっかり「もう家から出たくない」というコラムを書き始めそうなくらい、気に入っています。
お洒落な「衣」服や、おいしい「食」べ物、それからたくさんの娯楽も、わざわざ出かけなくてもインターネットで買えてしまうこの時代に、「住」だけは、どうしたってここにあるもので、すべての拠点になるもので、だからこそ、住処(すみか)は大切だと、個人的には思います(引きこもりの発想)。だからこのコラムが、これからリノベーションを検討している人、あるいは、いつかいつかと家づくりを夢見ている人の、参考になったり、背中を押したり、なにか役に立ったならば、それはとても、嬉しいことです。
リノベーション進行中はバタバタと日々が過ぎていったので、こうしてコラムを書くことで、あらためてリノベーションのことを振り返る機会ができてよかったなと思っています。ずっと読んでくださった方、時々読んでくださった方、これから全部読んでくださる方、ありがとうございます。ありがとうございました。それからマイペースに、自由に書かせてくれたリノスタ編集部の方々、そしてフジコ先生はじめ、ご協力いただいたNUリノベーションの方々も、本当にありがとうございました。
nu renovation Gallery
記事中の写真は、nuリノベーションの施工事例ギャラリーからお借りしました。ギャラリーには他にもたくさんの施工事例が掲載されています。わくわくするので、ぜひご覧ください!