ごま和え、からし和え、みそ和え……「あえもの」と聞くと、多くの方は伝統的な日本の調理法である「和え物」を思い浮かべると思います。それではインテリアの世界ではどうなのか? 『aemono』の魅力にふれてみます。
素朴なヒントに革新的なアイデアをトッピング
aemonoとは、有限会社『SOLO』が手がける新プロジェクト。特注家具の製作管理を行ってきた企業によるプロダクトブランドです。デザインや技法、流通といった要素を製品ごとに融合させて、新しい仕組みを誕生させていきます。開発段階では「役割」という垣根を越えて話し合い、生産量にこだわらず常に質の良いものを追い求めているのが特徴。時には廃棄物を活用したり、建築家が商品化を考えたり。そんな独創的な姿勢から、これまでにいくつかのアイテムが誕生しました。
たとえば、『BENCH2016』。なんでもない台のようなベンチを、建築家の坂本一成氏がつくり上げました。素材は合板だけというかなりシンプルな構造。シンプルだからこそ高度な接合技術が求められ、その仕上がりの美しさは職人の腕が問われます。真似しようと思っても再現できない芸術作品に、ぜひ腰かけてみてはいかがでしょうか?
続いて、『A BOX』。一見どこにでもあるような箱ですが、スギとサワラによる天然木材を使用することで完成品一つひとつに個性が生まれます。深さは3段階あり、用途に合わせて選べ、積み重ねても使いやすい。さまざまなシーンを想像しながら自由に使ってみたくなる製品です。開発には、スギの名産地である東京都檜原村、箱物の特注家具製作を得意とする『小野木工製作所』、資材の提供だけでなく販売も行う『東京チェンソーズ』など、各分野のエキスパートがかかわっています。
最後に紹介するのは、『OVERRIDE』です。「くつがえす」という意味のこのアイテムに使われる素材は、本来破棄してしまうもの。キッチンや家具の面材を作る際に下地として使われる「パーティクルボード」とメラミン化粧板の「バッカー材」は、工程においてどうしても端材が出てしまいます。これまで活用方法が見つからずに捨てられましたが、見事テーブルとして生まれ変わりました。無駄のない洗練されたフォルムには、どんなものにも潜在能力の高さが秘められているというメッセージ性を感じます。
人・物・場所の先入観に惑わされず、さまざまな可能性を見出してきたaemono。つくる仕組みと出来上がりイメージの関係を重視しているから、妥協のない徹底した作品が誕生するのでしょう。2018年3月時点では、『SOFA』『LIGHT』『BOOK』の開発を検討中とのこと。今後のプロダクトもぜひチェックしていきたいところですね。
aemono
全国津々浦々の作り手が、既存の役割を越えて話し合いを重ねながら、「和え物」のように商品づくりを行っています。生産量によらず、常に質の良いものを継続して流通できるプロダクトブランドです。
・BENCH 1800
サイズ:幅180cm×奥行き45cm×高さ38cm
重さ:20kg
仕様:ホワイトバーチ合板(フィンランド産) ワックス仕上げ
・A BOX 60
サイズ:幅48cm×奥行き36cm×高さ6cm
仕様:スギ/サワラ素地仕上げ
・A BOX 120
サイズ:幅48cm×奥行き36cm×高さ12cm
仕様:スギ/サワラ素地仕上げ
・A BOX 240
サイズ:幅48cm×奥行き36cm×高さ24cm
仕様:スギ/サワラ素地仕上げ
・OVERRIDEBA 1600
サイズ:幅160cm×奥行き80cm×高さ72cm
仕様:
-天板 : パーティクルポード・ウレタン塗装のうえ、メラミン化粧板バッカー材練付オイル研磨仕上げ
-脚 : スチール・溶融亜鉛メッキのうえ、リン酸処理(濃色)
・OVERRIDEBA 1400
サイズ:幅140cm×奥行き80cm×高さ72cm
仕様:
-天板 : パーティクルポード・ウレタン塗装のうえ、メラミン化粧板バッカー材練付オイル研磨仕上げ
-脚 : スチール・溶融亜鉛メッキのうえ、リン酸処理(濃色)
公式サイト:http://solosolo.co.jp/
《開発ブログを公開中!》
予約制ショールームをOPEN!
住所:〒113-0034 東京都文京区湯島1丁目12-6 高関ビル6B
電話:03-6276-4023
(価格・ラインナップは2018年3月現在のものです)
¥135,000(税別)
¥9,500(税別)
¥11,000(税別)
¥12,500(税別)
¥250,000(税別)
¥245,000(税別)