洋服は買うのが当たり前の時代に少しだけ新しい風が吹きはじめているのかもしれません。自分の思うとおりにつくってみる、そんな個性を大切に想う人たちが集まる場所があります。お母さんが子供の服をつくるというのはあまりきかなくなった現代。だからこそ、これまでにないものを自分で生み出そうとするこの空間に期待が膨らみます。
洋服は「買う」から「つくる」へ
実は私、自分のウェディングドレスを作ってしまうくらいハンドメイドが好きなんです。その中でいつも大変に感じていたのは作業に必要な広いスペースがないことと、家庭用のミシンでは厚地や伸縮素材を縫うこともままならないこと。もし工業用ミシンがあれば縫い目の締り具合もよく、真っ直ぐに速くロックも確実なのにと思ったこともありました。
そんな時に見つけたのが、2017年4月にオープンした『andMade』。ここの会員になると、洋服作りができるクリエーションスペースを好きな時に使うことができます。1階には大きな机があり、ミシンや各種道具を借りることができ、大きな生地の裁断も楽々。その他にフィッティング、ヘアメイク、撮影までできるスペースがありトータルにサポートしています。
2階は本格的な機器を取り揃えた上級者向けのスペースです。工業用ミシン世界一のシェアを誇る『JUKI社』の協力で職業用・工業用ミシンをはじめ、シリンダーベッドミシン、カバーステッチミシン、キルトミシンなど合計28台を提供。また、テキスタイルプリンターやカッティングプロッターまで揃っていて、一般にはあまり馴染みのない専門的なマシンが数多く扱われています。
『andMade』を開設したのはタレント事務所の『古舘プロジェクト』。ファッション分野における、新たな才能の発掘と若手クリエイターの育成支援を行うことを目的としています。一見、「畑違いでは?」と思われるかもしれません。しかし、長い目でみれば、ワールドワイドな活躍が期待できる若者を育てることにつながっています。
ファッション専門学校の学生や卒業生からプロのデザイナーだけでなく、技術や年齢を問わず興味のある人なら誰でも使うことができるのです。自分で作った服を着たり、そのファッションを世界に発信する「基地」になることを目指しています。
また、初心者から上級者まで幅広いレベルの人が参加できるワークショップを開催しているのも、この場所のポイント。基本的なミシンの使い方から教えてもらえます。そして、業界で活躍する人を講師に迎えたトークイベントも人気です。さらにタレント事務所の強みを生かし、メディアを使った様々な企画も進行中なのでこれからも目が離せません。
服は自分を表現する大切なアイテムだから、こだわりがあるかもしれません。「もう少しえりが広ければ……」「もう少しそでが短かかったら……」と不満を持ったこともありますよね? だからといって自分で作ろうという気にはなかなかなれないものです。なぜならそれは「難しい」と思い込んでいるからではないでしょうか。でも「洋服は創れる」ことに気づいた時、気軽に楽しむことができるかもしれません。さあ、あなたも『andMade』で自分だけのおしゃれを楽しみませんか。
andMade
住所:〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-34-3
アクセス:東京メトロ副都心線「北参道駅」2番出口より徒歩2分
JR中央・総武線「千駄ヶ谷駅」より徒歩8分
TEL:03-6434-5573
営業時間:10:00~22:00(不定休)
公式サイト:https://andmade.tokyo/