いつもは「住」に関する素敵な場所やアイテムを紹介しているリノスタですが、今回はそれらをつくり出している方々にむけて、コンペを紹介します。障害のある人との取り組みをされていたら、応募してみてはいかがでしょうか。
障害のある人も、多様な職業選択を
現在、『Good Job! Award 2017』というコンペティションが開催されています。内容は障害のある人と協働した取り組みを募集する、といったもの。応募対象はPRODUCT(製品・道具など)、ACTIVITY(活動・サービス・運動など)、SCHEME(ビジネスモデル・仕組みなど)、SPACE(環境・空間など)、MEDIA(刊行物・Webサイト・報告書など)が挙げられ、有形・無形を問いません。
特典は大賞賞金100,000円のほか、入選者はデザイン合宿・展示会への参加、各社メディアでの紹介などを受けられ、取り組みをブラッシュアップ、入選者同士や過去の受賞者との交流を深めるチャンスを得ることができます。
過去の事例をみてみると、見ただけで手に入れたくなってしまうような商品も。昨年受賞した『NPO法人 La Mano』による『型染鯉のぼり −つながりの鯉のぼり』は、美しい色合いの藍染が特長です。家庭の中でも飾りやすいサイズ感になっていて、即日完売するほどの人気な商品。
また障害者の生活を支えるようなプロダクトもあります。『OTON GLASS』は、文字を読むことが困難なディスレクシア(読字障害者)や弱視者を対象とした、「読む行為」をサポートするスマートグラスです。備え付けられたカメラで文章を撮影し、解析して音声化。それを聞くことで文を読めるようにしています。
障害のある人の就業状況は少しずつ改善されつつありますが、未だ芳しいものではありません。約788万人のうち、約4割が職に就くことができていない状況が見られます。それに、職を得ているとしても、賃金は一人で自立生活できるほどとは言えません。そんな状況で『Good Job! Award 2017』は社会的な意義を持つ取り組みではないでしょうか。
募集は2017年10月18日(水)まで。最近は職業選択の基準として「やりがい」を挙げる労働者が増えていますが、障害のある人にも、さまざまな選択肢がある社会になっていけたらいいですね。