名古屋のまちが芸に染まる23日間がスタート!【やっとかめ文化祭】

徳川宗春の治世のもとに花咲いた「芸どころ名古屋」。その伝統と魅力をまちなかで体感できるイベントがあります。今年で4年目を迎える「やっとかめ文化祭」。2016年は10月29日(土)からスタートします。名古屋人でさえ、普段は触れる機会の少ない芸能と歴史・文化を、23日間たっぷり楽しめます。

名古屋で4回目を数える「やっとかめ文化祭」とは

その昔の名古屋の殿様、尾張藩第七代藩主・徳川宗春。当時の徳川将軍・吉宗が享保の改革で質素倹約を推し進めるなか、祭りや芸能を奨励し、名古屋に芸能を花開かせました。やっとかめ文化祭は、その時代、そして古来から名古屋のまちに受け継がれてきた文化をもう一度発見し、見つめ直す催しです。イベント中は、まちのそこかしこに息づく伝統芸能と歴史文化を紐解き、学び、体験する催しが盛りだくさん。145のプログラムが、毎日いたるところで開催されます。

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参照元:http://yattokame.jp/

体験、観劇、講座から、お好みで参加!

プログラムは、ざっと大別すると4種類。まちかどの広場で狂言や歌舞伎を観たり、茶道などを体験したりする多彩なプロジェクト「芸どころまちなか披露」。能楽から大衆芸能まで、現代に伝わる芸能舞台を観劇する「芸どころ名古屋舞台」。まちに眠る歴史や文化を学ぶナゴヤ学講座「まちなか寺子屋」。なごや好きガイドさんと行く47コースの「まち歩きなごや」。贅沢なラインナップです。老舗料亭でお座敷芸などを体験できる「お座敷ライブ」も全6回用意されています。

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参照元:http://yattokame.jp/

オープニングはストリート歌舞伎から

10月29日(土)13時からは、オープニングイベントが開催されます。名古屋の中心部、栄エリアのナディアパーク2階「アトリウム」が舞台。オープニングを飾るのは、名古屋にも伝説の残る異形のヒーロー、平景清を主人公とする歌舞伎『悪七兵衛景清』です。尾張万歳、講談、お座敷芸、辻狂言などが次々と披露され、はじまりを盛り上げます。観覧は無料。目玉イベントのひとつです。

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参照元:http://yattokame.jp/

※上の画像は『東海道五十三次之内 宮・景清 八代目市川団十郎 (静岡市東海道広重美術館蔵)』

新しい学びの場、『座』を体感する

名古屋をしっかり学びたい方におすすめなのが、今回からはじまる、「ナゴヤ面影座」。失われた名古屋の面影の再生を試み、将来へとつないでいく場をつくります。
第1回となる今回は、「円なる旅人 ~円空の来し方、行き方~」。全国を行脚してたくさんの仏像を木片から彫り出し続けた円空さんは、1200体を超える円空仏を名古屋、荒子観音寺に残しています。その歴史的事実に迫るのは、雑誌『遊』編集長で、編集工学を提唱する松岡正剛氏と、歌人・文芸評論家の医学博士、岡井隆氏。さて、現在の『座』とは。ぜひ体感してみたいですね。※今回のチケットは完売になりました。

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参照元:http://yattokame.jp/

※上の画像は『護法神像(長谷川公茂氏提供)』

気軽に楽しみたいなら、まち歩きへ

500円から1,000円で参加できる「まち歩きなごや」なら、ちょっとディープな名古屋を散策するのに最適です。3kmほどのコースを、なごや好きガイドさんと2~2時間半かけて歩き、歴史や文化、知られざるお宝を訪ねます。「飲み水から名古屋友禅まで名古屋城下の暮らしを支えた水路」「名古屋最後の溜り醤油蔵元『帝国醸造』で出会う本物の味」など、タイトルにもそそられます。事前申込みが必要で、すでに定員に達したコースも多い様子ですが、今から参加できるコースをぜひ探してみて。

名古屋が芸能文化のまちであることは、意外と知られていません。でも、ちょっと気をつけてまちを歩いてみれば、軒先から聞こえてくる三味線の音、人びとに愛される演芸場の存在に、その片鱗を感じることができます。芸能文化が一気に開花した徳川宗春の時代に思いを馳せて、名古屋を訪ねてみてはいかがでしょうか。

やっとかめ文化祭

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愛知県名古屋市のまちなかを舞台にした、「芸どころ・旅どころ・なごや」を楽しむ祭典。

開催日:2016年10月29日(土)~11月20日(日)

時間:各行事により異なります。

会場:名古屋市内各所

「芸どころまちなか披露」「芸どころ名古屋舞台」「まちなか寺子屋」のチケット取扱い

チケットぴあ 0570-02-9999

(サークルKサンクス、セブンイレブンでも扱っています)

「まち歩きなごや」参加申込みは、やっとかめ文化祭ホームページ(24時間受付)。

URL:http://yattokame.jp/

WRITER'S VOICE

惚れるわ、徳川宗春

「芸どころ名古屋」を生んだ徳川宗春。初めてのお国入りで、巨大な唐人笠をかぶり黒ずくめの衣装で黒駒に乗って登場した傾奇者(かぶきもの)の殿様として知られています。名古屋・大須観音にある徳川宗春のからくり人形も、長さ3メートルもあるキセルをくわえて白牛にまたがりお出かけしたという逸話に基づき、ド派手。でも、質素倹約の幕藩体制に反して、祭りや芸能を奨励、六斎市などを許可して経済を活性化した宗春は、反骨精神があって、おおらかで、頼もしい人でした。漫画のヒーローみたい。好き!

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