数年前、日本三大陶器まつりのひとつ、有田陶器市へ足を運んだことがあります。当時、まったく器に興味がなく、皿なんて老後の楽しみじゃないのかと軽んじていた私の目を奪ったのが、洗練された波佐見焼の数々でした。
伝承の心と新しいセンスがフィットした、近年の波佐見焼の象徴といえるアイテムが『ブロックマグ』なんです。
お気に入りは、毎日気兼ねなく使いたい。
波佐見焼の歴史は古く、その発祥は約400年前。江戸時代には、それまで高価なものであった磁器を一変させ、庶民へと普及させます。時代に合わせた器づくりで、波佐見焼は人々の暮らしに静かに寄り添い続けてきました。
本シリーズは、日常に溶け込み器としての役割を果たすという波佐見焼のスピリットを、正当に受け継ぐプロダクト。伝統を重んじながらも、変わりゆくライフスタイルに柔軟に対応しています。
白がベースの波佐見焼には珍しい、濃い色がラインナップ。ヴィヴィッドなだけじゃない、絶妙な色加減が目を楽しませてくれます。
イメージは、50〜60年代のアメリカのひなびたロードサイドカフェ。その名の通り、おもちゃのブロックから着想したという『ブロックマグ』は、大衆食器のように実用的で、少々雑に扱っても大丈夫なぽってりとした厚みが落ち着きます。
8分目で180ccになる使いやすいサイズであること。また、きれいにスタッキングできる作りや、持ち手の握りやすさ、内側やカップの縁に角がなく洗いやすいことなど、無骨な風貌には日常使いにふさわしい理由がありました。
『ブロックマグ』は『有限会社 マルヒロ』が展開する波佐見焼のブランド『HASAMI』のコレクションのひとつ。『HASAMI』は、「道具としての陶磁器」をコンセプトに、機能性と遊び心を兼ね備え、「国とシーン」がテーマとなっています。
「使い込まれ、使い古される、愛される道具を作りたい」という思いが、そのまま形になったものが、このマグカップなのです。
波佐見焼の辿ってきた長い軌跡を軽やかに受け継ぎ、日常に溶け込む『ブロックマグ』。
ムダを削ぎ落としたシンプルな見た目は、毎日遠慮なく使うのにふさわしいロングライフなデザインです。気分に合わせて、今日はどの色を選ぶか考える時間も楽しめるはず。お気に入りのマグカップなら、いつものコーヒーも、もっとおいしく感じられますよ。
ブロックマグ
ポップだけど大人っぽいカラーリングや、少々雑に扱っても大丈夫な厚み、細部にわたる徹底した使いやすさなどが日常使いにふさわしいマグ。
公式サイト:http://www.hasamiyaki.jp/hasami/
(価格・ラインナップは2018年2月現在のものです。)
¥1,620(税込)