【Bonsai】生まれ変わる、日本の伝統美。

『株式会社 益基樹脂』は、今年で設立50周年を迎えた樹脂加工のプロフェッショナル集団。そんな彼らによる『toumei』は、職人と若手デザイナーによる新しい発想で、異素材と組み合わせたアクリル樹脂製品などを生み出すプロジェクトです。

鮮やかなみどり、細かな葉、美しいフォルム、太く力強い幹……威厳さえ感じさせるこちらの盆栽は、そんな彼らの技術の詰まった、新しい発想の日本の伝統美です。その名も『Bonsai』。そう、実はこちら、プロが細部にまでこだわって描いた絵を、アクリルにプリントしたものなのです。一部の葉枝は後付けできるようになっており、それによって盆栽の立体感を再現。外光による陰影の変化を楽しむこともできますね。

能の舞台で用いられる「舞台松」をモチーフに、そのシルエットには「寿」の文字を採用したというこのプロダクト。常緑樹である松は、冬でも青々としていることから「末長い繁栄」、また葉が2枚で一対であることから「夫婦円満」を象徴する縁起物といわれています。さらに、鉢植えにあたる下部は桐箱を採用。そんなまるごと縁起物でできたBonsaiは、自分へのご褒美にも、大切な人へのお祝いにも、いいかもしれませんね。

古くは中国が起源の盆栽は、日本で独自の進化を遂げました。今日では世界中に愛好家がおり、その名は世界共通語になっているほどです。鉢の中で完結するその世界は、小さいけれど奥深い。Bonsaiは、そんな“伝統的なモチーフと、比較的新しい素材であるアクリル、そのハイブリッドが生む「面白み」”のコントラストが見事に表現された、アートとも言えるプロダクトではないでしょうか。

異なる視点によるアプローチから生まれた、日本の新しい伝統美。ぜひ、手に取ってみてくださいね。