存在は知ってるけど、ほとんど使ったことのないモノってありますよね。多くの人にとって、「和紙」もそのひとつではないでしょうか。書道をたしなんでいたりすると別ですが、結婚式のご祝儀袋くらいでしか、お目にかかれませんから。でも、今回ご紹介する「off」のアイテムを知れば、きっと、もっと和紙を身近に感じられるはずです。
和紙卸商×活版印刷×デザイナーのコラボレーション。
書道や結婚式といった限られたシーンだけでなく、「いつも」のシーンでも気軽に和紙を使ってほしい。「off(オフ)」は、そんな想いから立ち上げられた和紙ブランドです。仕掛け人は、昭和23年創業の和紙卸商「オオウエ」と、大阪で唯一A1サイズの活版印刷ができる「船木印刷」、そして国内外で多数のプロジェクトを手掛けるプロダクトデザイナー「KENJI FUKUSHIMA DESIGN」。3社のコラボレーションにより、これまでにありそうでなかった、まったく新しい和紙アイテムが生み出されています。
「off」の開発を主導したのは、いずれも20代~30代(ブランド立ち上げ当時)という、3社それぞれのニューリーダーたち。1000年以上の歴史をもつ伝統工芸と、現代的なイノベーションがミックスするなんて、想像するだけでワクワクしませんか?
和紙のイメージを刷新する個性豊かなプロダクトたち。
それでは、「off」が展開するプロダクトを紹介していきましょう。第1弾プロダクトとしてリリースされたのは「ボールペンで書ける和紙」。ボールペンのインクの特性を分析し、数百種類の和紙の中から適したものを選び抜いてつくったという、こだわりの商品です。「ふんわり」「なめらか」「しっかり」の3種類が用意されており、質感や書き心地、筆圧の強さに応じて好みを選ぶことができます。
つづく第2弾プロダクトは、「お札にぴったりの和紙」。千円札・五千円札・壱万円札にジャストフィットする和紙袋(ストレート用、三つ折り用の2サイズ)を中心に、「お札に添える和紙カード」「お札とぴったり同じ和紙便箋」もリリースされています。お札の裏面にある絵柄をモチーフにしたデザインもさることながら、薄手の和紙を採用することで、ほのかに中身を透かして美しいお札の印刷を奥ゆかしく映し出すという技もニクいですよね。
そして最新作である第3弾プロダクトは、「メガネが拭ける和紙懐紙」。日本一美しいといわれる高知県の仁淀川で漉かれた、土佐和紙からつくられるレンズクリーナーです。土佐和紙はとても丈夫で驚くほどの拭き取り適性を備えており、レンズ工場の最終クリーニング工程にも使われているのだとか。活版印刷により味わい豊かに表現されたユニークなテキスタイルデザインは、持ち運んでさりげなく見せびらかしたくなることうけあいです。
さて、どうですか、和紙に対するイメージが180度ガラリと変わったのでは?
そうとなれば、こんなに可能性に満ちたモノを、書道や結婚式という一部のシーンだけに閉じ込めておくなんてもったいない。あなたも「off」のプロダクトを暮らしに取り入れ、あたたかく、肌触りのいいオフシーンを楽しんでください。
off(オフ)
各プロダクトは全国の雑貨店などで販売中。オオウエの4代目である大上博行さんが店長をつとめるオンラインショップ「うるわし」で買うこともできます。
公式サイト:http://www.off-web.jp/HP/HOME/HTML/HOME.html
うるわし:http://uru-washi.com/