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アパレルブランドが展開するインテリアショップ「chambre de nîmes BROCANTE」。フレンチカジュアルのお洋服に似合う、素朴な雰囲気のアンティーク家具が揃っています。メインはヨーロッパから買い付けてきたパイン材の家具。小物や雑貨も充実しています。
ナチュラルウェディングにもひそかな人気
目黒通りの家具屋さんのなかでは珍しく、明るい色のパイン材の家具を多く扱う「chambre de nîmes BROCANTE」。店名は「ニームの部屋」という意味です。お店のなかにはナチュラルであたたかみのある家具が、誰かが暮らすお部屋のように並べられています。
「人気があるのは甘い雰囲気のものですが、木の質感を気に入いられる男性もいらっしゃいます。インダストリアルなものもあるので、合わせかたによって、さまざまに楽しんでいただけますよ」
フランスやオランダ、ベルギーなどヨーロッパのマーケットからバイヤーが見つけてくるのは、木の質感が感じられるもの。使うほど味がでてくるような、長く寄り添える家具をセレクトしています。アパレルの系列ということもあり、このお店の家具はショップのディスプレイに使われることも。さらに、最近では意外なお客さんもいるんだそうです。
「手作り感や歴史を感じさせるものを使いたいという結婚式場で、白いペイントのアンティーク家具をとりいれていただくことが増えています」
かわいらしいお店のなかは…… まさにお部屋。コーディネートが参考になります トルソーやボードなどの小物もたくさん こちらはバイヤーさんイチオシの机。フランスから来ました。 かわいいばっかりじゃ、ありません。
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変わっていく家具の表情を味わう
「chambre de nîmes BROCANTE」で常時、扱っているパイン材。名前は聞いたことがあるという方も多いかもしれません。新品のパインは値ごろ感があり、カジュアルな家具でもよく見かけます。ところが、年数を経ると“オールドパイン”とよばれ、高級木材として知られるオークやマホガニーにも匹敵するほど、価値の高いものに。アンティーク市場でもトレンド性があり、高値がつくそうです。
「時とともに変わっていくものや自然なものに価値を見いだし、現代生活にもそうしたものをとりいれようとする動きが、世界的に強まっているように感じます」
木の表面が削れていたり、金属の光沢が失われていたり。アンティークの家具や雑貨には新品の輝きはないけれども、使い込まれたものならではの味があります。
机や椅子からカトラリーまで、ここにあるのはヨーロッパの暮らしのなかに溶け込んでいたもの。
「ヨーロッパで家具がもっとも売れるのは12月。彼らにとって一年の最大のイベントであるクリスマスのシーズンです。インテリアに重きをおく文化で、クリスマスホリデーをどんなインテリアで過ごし、どんな家具で人を迎えいれるかを大切にしているんですね」
パイン材のカップボード これもパイン材。塗装がはがされていて、木の質感がダイレクトに感じられます 誰かが、紅茶やコーヒーのロゴを描いてカスタマイズしたもの 同じ表情はふたつとしてないのです このテーブルでどんな時間を過ごす?
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家具や生活雑貨は特別な日ばかりではなく、来る日も来る日も使うもの。遠く、海を渡ってきた素敵な家具は、日本でまた大切に使っていくうちに、さらに違った表情を見せてくれることでしょう。
PHOTO by Yusuke Nishimura
chambre de nîmes BROCANTE
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ヨーロッパでは買ってきたままではなく、自分の好みに合わせて家具に手を入れる習慣があります。色を塗り替えてみたり、模様をつけてみたり。そんなふうに前に使っていた人の息づかいが感じられるものが好きで、ここにも多く揃えています。アンティークならではの個性を楽しんでいただけたらうれしいですし、ご自分で色々と手を入れて使われるのも素敵だなと思います。
by バイヤーの井上貴之さん
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