Smith。「職人」という意味を持つその言葉こそが、今、大阪を中心に全国的に話題を呼んでいるデニム張りソファの名前です。
どこか無骨な風合いを見せる生地と、瀟洒な木とアイアンが絶妙なコントラストを奏でながらマッチする端正なルックスで人気を博す「Smith」シリーズ。そこには、家具屋としての、そしてモノづくりに携わる職人としての、ただならぬ気概が込められていました。
“セレクト”から“オリジナル”へ
堀江エリアを東西に走る「オレンジストリート(旧称:立花通り)」。幕末のころから「家具屋筋」として知られ、今もオシャレなインテリアショップが散見される、関西のインテリア・雑貨フリークには説明不要の場所です。
その一角にある、白い壁と大きく開いたガラスが目を惹くスタイリッシュな店舗が、デニムソファ「Smith」を生み出したcubic style。そのモダンなたたずまいは、流行に敏感でオシャレ大好きな若者で溢れるこの街の中でも、ひときわ存在感を放っています。
今回、話を聞いたのはディレクターの宮地慶和さん。話題のデニムソファを仕掛け、世に放った張本人です。
「当店はもともと『お部屋や住まいの、自由なスタイリング』というコンセプトの元、メーカー品を扱うセレクトショップとして長く運営をしてきました。私がマネジメントに関わるようになった5年ほど前から、オリジナルのアイテムをメインに舵を切り直したところです」
元々は、メーカーから仕入れたアイテムをメインに扱うセレクトショップとして運営してきたとのこと。ただそれでは、選りすぐりのアイテムを集めていたとしても、100%の納得はいかないこともあります。
また、他店でも扱われているアイテムを置くということは、価格競争から逃れることもできません。そんな状況の中で、果たしてユーザーに対してベストな提案ができるのか。宮地さんの苦悩は想像に難くありません。
「メーカーのアイテムだと『ココがもっとこうだったら……』『サイズがもう少し大きければ……』といったような不満が、どうしても出てきます。したがって、ユーザーに本当に満足してもらうためには、当然の進路変更でしたね。
今では、店舗にある約半分の家具が、当店のオリジナル。私自身、いろいろな経緯があって今のポジションに落ち着いていますけど、もともと家具の職人になりたかった。だから、やっぱりモノづくりがしたいという気持ちが強かったんですね」
PHOTO by Genta Hisada
DENIM Sofa “Smith”
アイアンのフレームを使って作られた Smith ソファ。
鍛冶屋職人をイメージし、岡山県備中地区産の国産デニム布地で仕上げました。
ビンテージデニム・生デニム・色移りしない合成デニムの3種類からお選び頂けます。
cubic style
大阪市西区南堀江1-24-7
Tel. 06-6531-3146
11:00am – 8:00pm
不定休
http://www.cubicstyle.com/