vol.09 ロマンティックRoseリース

風薫る5月。お花といえば……バラ。ブーケといえば……バラ。そんなお花の代表格としてふさわしいバラが美しいこの季節。いまの時期にバラ園に出かけて優美な姿にうっとりし、甘い香りに癒される人も多いのではないでしょうか? 
“旬”というのは、おいしかったり、美しかったりするもの。「Tommyも旬があったな〜(はるか昔)」などと思い出しながら、贅沢にバラを使って華やかなリースを作ってみました。

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material

・バラ(アートリークローズ、マイラルローズ、イルゼ、リトルウッズなど)
・アジサイ
・ヘデラベリー
・ヒュウガ水木
・リースベース
・ワイヤー

ベースカバー

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意外と見えてしまう土台のスポンジ。
せっかくお花を綺麗に入れていたとしても、崩してしまうこともあります。なので、はやる気持ちをおさえて、はじめにカバーをしておきましょう。何事もはじめが肝心! 本当にそうですよね。
なるべく違和感がでないように使う花材で隠します。今回は深いグリーンが美しいヘデラベリーの葉を使いました。

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内側、外側に葉っぱを配置します。
外側の葉が広がる場合は、ワイヤーをUの形にしてヘアピンのようにして留めていきます。

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これで一安心。
「うーん、これじゃお花を挿す面が上だけになる!」なんて思いますが、内側と外側からにもお花材を挿していきます。そう、ヘデラベリーの葉には失礼して、葉っぱの上から「ぶすっ!」と。
その方が、挿した花材が動かず、ベースカバーの葉も外れることなくしっかりするのです。

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アジサイを小房に分け、全体に配置します。
高級なバラばかりじゃ、経済的にも色合い的にも厳しい……。なのでなるべく、ひとつの花からたくさん分けられるお花を選びます。色はバラの色から少しはずし、淡いグリーンで爽やかさをプラスしてみました。

バラを挿す

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いよいよです。
ここは謙虚にならず、今まで我慢してきた鬱憤を晴らすかのように。使用するバラの中から大きいお気に入りの、さらにその中でも美しいものから、リズムよく挿していきます。

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同じものを配置するときでも、均等ではなく円の中にも強弱を意識してつけていきましょう。ここが大人っぽく見せられるポイントです。よく言う「こなれ感」的な……。

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順に面積のあるものから、高低差をつけて配置していきます。面を繋げたようにしてしまうと、チーーーーーンとベルの音がしそうなので、丸形のイメージを保ちつつ、デコボコに。

わっ! もう出来上がったようにみえますよね。「これでいいやん!」(関西人)と別の人格がささやきます。でもTommyはここで終わらないのです。これで終わったらただのエレガント。ここから自分らしさを注入していきます。

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ジャーーーーーーーン!!
季節の助っ人、ヒュウガ水木です。ギザギザポテトのような可愛い葉っぱがたくさん付いた枝物。
1本でも十分に分けられて、若い緑で全体を調和させます。

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動きが出てきました。

さらにひと工夫

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なんだこれ〜〜〜! ちっちゃぁ〜〜〜!! 極小輪のスプレーバラです。
若い頃、このバラを最初に見たときの衝撃は忘れません。朝ドラの主人公が、田舎から都会に出てきて、初めてクリームソーダを食べたときの「なんだこれ〜〜〜!」に匹敵します。(ひよっこより)

どこかにキュンとするスパイスを入れてみるのもTommy流なのです。

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ヒュウガ水木と小さなバラが風に揺れるのを妄想しながら季節感を演出していきます。

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そしてとどめです。
ヘデラベリーをポイントに沈めます。
ただのエレガントにならないようにナチュラル素材でバランスをとっていきましょう。

完成!

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はい、出来上がり。バラの美しいこの時期だからこそのフレッシュリースの完成です。

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バラ園に行く時間がないので、贅沢なリースを眺めながら、優雅に紅茶をいただいちゃおうかな〜♪

Tommy

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NFD公認スクールで資格を取得後、ドイツフローラルスタイルの花の造形を学び、本場フランス パリでディプロマを取得。
フラワーショップ、大手ホテル 式場でフラワーコーディネーターとして就労。
2016年 Tommy製作所 設立。

日本フラワーデザイナー協会 講師認定
国家検定 一級フラワー装飾技能士

公式サイト:http://tommyworks.jp