家庭菜園を始めたきっかけは、7年前にインテリアショップでなんとなく、片手にのるほどの大きさの箱に入ったプチトマト栽培セットを買ったことだった。
小さな種からプチトマトの芽が出てぐんぐん大きくなり数百個の実をつけた。
それまであまり種から何か育てたことはなかったので、とても不思議で楽しくて、のちに文鳥を育てたり子を産んだりという重大な決心をするきっかけのひとつになったと言っても過言ではない。
子が生まれたときには、やってきた命の存在感のあまりの大きさに、もう今これ以上何か育てるのは無理かも…という気持ちになってしまい、数年家庭菜園は休んでいたけれど、再開してみるとやっぱり楽しい。
今年はプランターにバジルと青じその種を蒔き、ローズマリーは苗を買った。
散歩中に拾って蒔いておいたナンキンハゼの種は10個中半分が発芽して、幹は細いけどちゃんとナンキンハゼの形をしていて小さな森のようだ。
種を蒔いておいた土から小さな緑の芽が顔を出す瞬間は、何度見てもハッとするしうれしい。
たっぷり光を浴びてぐんぐん育つ姿を見ていると、太陽の光がほどよく届いて水のあるこの星ってすごいな…こんなきれいな緑色のもので地面が覆われているなんて、と大げさかもしれないけど地球っていいな…みたいな気持ちになる。
生まれるって、育つって、本当に不思議でおもしろい。
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