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0〜2歳前後の子連れ旅行についての記事を読んでいたら、「子供の記憶には残らないのに」「親が行きたいだけ」というようなコメントを見かけて、そういう考え方もあるのかと思った。
子の記憶に残すために旅行をするのだとは考えたことがなかった。旅行に限らず子の記憶に残らないことを毎日毎日やっているのだし、記憶に残らなくてもその場で子が楽しそうならいいんじゃないかと思っていた。もちろんもっと大きくなってからのことは記憶にも残って家族共通の思い出としていつまでも楽しめるのかもしれないけれど。
0歳だった子を連れて宮古島に行ったときはとても楽しかった。子は覚えていないかもしれないけれど、三線ライブで子のために『童神』を歌ってもらったこと、水遊びをしたり木になっている大きなバナナを触って喜んでいたこと、空港で他の島まで試合に出かける小学生たちにかわいがってもらったことを私はきっといつまでも思い出す。
旅行といえば、両親が若い頃に当時1歳の私を連れてスキー旅行をしている写真が残っている。
私はそのスキーのことを少しも覚えていないけれど、そのときの写真を眺めるのがとても好きだ。交代で私を抱いてそりすべりをし、私は怖かったのか泣いている。そりすべりをしていない方が写真を撮っているのだろう。2日目には私は雪の上でリラックスしている。
両親が楽しそうにニコニコして写真を撮り合っていてうれしい。記憶に残ってない幼い頃の旅行を写真で振り返った感想はこれに尽きる。
母はもうこの世にいないので、楽しそうな2人を見ると少し泣いてしまう。生きている間にみんな好きなことをしたらいい。
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