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おふとんが心地いい季節がやってきた。
あったかいお風呂もいいけれど、おふとんのすばらしさには毎年しみじみ感動してしまう。
お風呂は長く入っていると冷めていくけど、おふとんは長く入っているほどあたたかくなっていくのですごい。
お風呂に長く入りすぎると疲れてしまうけど、おふとんの中には長めにいても快適なままだ。
おふとんの中で、このまま冬眠できたらいいのに、とよく考えている。
夏も冬も同じ時間に会社や学校が始まって、同じ時間に終わって、四季を通じて同じぐらいの生産性を求められているように感じるけれど、動物なので気候や天気によって活動量や行動パターンが変化して、それがふつう、というのが自然なように思える。寒い日や雨の日は巣にこもったりしてたいな……。
落葉する木や、冬眠する動物もいるのだから、人間も冬眠したり、冬眠までいかなくてもペースをのんびりにしたりしてみてはどうかな……。
文明の力を利用して年中フル回転する人間という生きものの斬新な生き方、本当に理にかなっているのかなぁとときどき思う。
人間はふしぎな生きものだ。でも、おふとんを発明したから人間はすごい。すごいのかな……。羽毛や毛皮があっておふとんがなくても生きていける動物たちの方がすごいのかもしれない。
冬でもあたたかく過ごせる暖房器具や、壁や屋根のある家を発明したから人間はすごい。文明ありがたい。だけど外は寒いし日暮れは早いし冬眠に憧れる。
とにかく、おふとんはすばらしい。おふとんよありがとう。
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