何となく寂しくて、誰かと話がしたい時。逆に誰とも話さずに、1人で部屋にこもりたい時。新しい仲間と、新しいことにチャレンジしたい時……。どんなお仕事をしていても、どんな生活を送っていても、ふと訪れますよね?
そんな願いを一度に叶えられるなら? それも、とびっきりオシャレな空間で、お出かけするわけでもなく、どこかに連絡するわけでもなく叶うなら??
そんな夢みたいな話……、さまざまな可能性のタネが落ちているこの場所なら、あるかも知れませんよ!
新たな価値を求めて、“くせ者”に知恵と工夫をプラス。
渋谷駅から宮益坂を歩き、てっぺんにたどり着く少し手前。誰もが知る某大手レコード会社なども入るビルのエレベーターを上がると、瀟洒なエントランスが見えてきます。
訪れたのは、株式会社リビタ。リノベーションを軸に、不動産に関する各種コンサルティングやホテル事業など、広く住環境に携わる事業展開を推し進めることで急成長を遂げた企業です。ちなみに、このオシャレなオフィスは2017年の5月には引っ越しを予定しているとのこと。次の場所も訪問したくなります。
そこで出迎えてくれたのは、企画推進グループの綾村恭平さんと、PRコミュニケーションデザイン部の石川唯さん。さまざまな事業において、クールなセンスを感じさせるリビタを象徴するように、オシャレなお二人です。
ではまず、おふたりの簡単な紹介から。石川さんは某不動産ポータルサイトを運営する会社からの転職組。現在は、リビタの広報業務をトータルで担い、企業としてのPR活動に努めます。そんな彼女。学生時代から、“場づくり”に興味を持ち、迷うことなくこの業界へと進んできたとのこと。
「誰と一緒にどこで暮らし、どのように育つかで、その人がもつ
一方、シェアハウスの企画立案から物件選定、建築家・デザイナーと打合せなど、プロモーション業務をふくめ物件管理全般を統括しているのが、綾村さん。じつは一級建築士の資格も有しているという驚きの経歴の持ち主です。大学で建築を学びながらも、当時すでに華やかで人気のある新築住宅には興味がなかったと話します。
「最初からリノベーションがやりたかったんです。古い建物をどう活かすかを考えるのは、すごく面白い。その土地が持つ文脈を加味するだけでなく、すでに建物まであるわけで、考えるべきレイヤーがたくさんあるんですよね。他の人が『古臭いな』『ボロいな』って思うものでも、見方を変えればすごくかっこよくなる世界は、とてもやりがいがありますよね」
今回の取材でスポットを当てるのは、シェア型賃貸住宅に関わるお話。リビタでは、2005年の創業のタイミングから、シェアハウスの企画・運営に携わっています。
テレビ番組やドラマなどの影響もあり、今でこそ日本においてもシェア生活という文化が根付いていますが、当時はそうでもなかったようです。
「私たちが事業を開始したのは、ちょうど『シェアハウス』という言葉が出てきた時でした。その頃に流行っていたのが、SNSの走りであるmixiです。そこでは趣味・嗜好が同じ人が『コミュニティ』というグループでつながる文化がありました。それを空間に置き換えることで、シェアハウスというものが生まれていきます。その頃に運営を始めて、今でも私たちが管理している『シェアプレイス東戸塚』や『シェアプレイス読売ランド』が、日本で初めての大型シェアハウスのひとつだと思いますよ。
ただ当時はまだ、シェア生活が普通のことではない時代。今と違って、ちょっと“尖った人”というか、感度が高めのイノベーター的な人たちが集まっていましたね」
たとえばクリエイターやアーティスト、海外暮らしの長かった人……。自分の暮らしに目新しさを求めるような人が多いのが、当時のシェアハウスだったようです。
一概に「シェアハウス」といっても、規模や部屋の使われ方など、さまざまな形態が見られる昨今。リビタが運営する物件は、どういった特性をもっているのでしょうか。
「事業を開始した頃によくあった流れとしては、社員寮や社宅だったところを一棟まるごと買い取る方法でした。寮って、それぞれの部屋には水回りがなく、大浴場や食堂があるものが多い。その一部屋ずつに水回りを入れていくのは非常に大変なので、そのままの構造で使うことができるシェアハウスに変えるのが効率的だったんですね。そんな始まりから、いろいろと使い方を解釈しなおしていくことで、『シェアプレイス』が生まれていきました」
現在では個性豊かな20棟ちかくのシェアハウスを運営するリビタ。一覧でみると、それぞれに個性を感じ、バラエティに富んだ印象が強いものの、根底にながれる“リビタっぽさ”みたいなものも感じます。
「私たちがプランニングする際には、土地が持つ文脈や住環境を大切にします。たとえば『りえんと多摩平』という物件は、壊される予定だった古い団地を、急遽わたしたちのプランニングが入ることで、生まれ変わったものです。
ここは、もともとその団地に住んでいた人が、そこを卒業して、すぐ近く住むことが多く、思い出の場所として、また団地に立ち寄る、という文化がみられました。そこで、建物自体にはきちんとセキュリティ対策を施しつつ、その周りの外構空間は、街に開くようにしたんです。今では公園のようになっていて、近隣の住人の方にも親しまれ、地域の子どもたちの遊び場にもなっているんですよ」
原宿のど真ん中、明治通り沿いに建つ『THE SHARE』も、一筋縄にいかない物件に新たな命が吹き込まれた好例です。
「築50年の物件でしたが、地下に変電所があるので、簡単に壊すこともできない。でも立地は最高ですよね。そこで、リビタがリノベーションという手法を使って場の再生を試み、シェアオフィスやシェアアパートメントが入った、シェアをテーマとした複合施設ができあがりました。
このように私たちが扱っている物件は、ただ壊して立て直せば上手くいくようなものではなく、ちょっと“くせ者”が多い。そこに少しの知恵や工夫を入れることで、新しい使い方を提案させてもらっています。したがって、手間も時間もかかり、事業として難易度が低いかというと、そうではありません。それでも、私たちの活動によって、シェアという概念が広がったり、古いものの価値を見なおす機会になったり、さらには、業界全体へといい影響を与えたりすることができるのであれば、やる意味はあると思っています」
PHOTO by Kaori Nozaki / ReBitaより支給
株式会社リビタ / シェアプレイス
株式会社リビタ
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株式会社リビタ
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シェアプレイス
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