
こんにちわ。ねおみのるです。もう三月ということに驚愕しますね。
一月は「居ぬ」、二月は「逃げる」、三月は「去る」、とは良く言ったものですが、ひとつだけ気になっています。
居ぬ(犬)、去る(猿) ……。あれ? 二月は??
せっかくなら動物縛りにしてほしい!
しかし「逃げる」にうまく当てはまる動物って確かにいないんですよね。
キジ(雉)になれば万事OKなんですが、まったくかすりもしないですしね!
さて、まあ関係のない話は置いといて今回は名刺入れの依頼が来ましたよ。
ビジネスパースンのひちゅじゅしん(必需品)ですね!
やはり最初はアイデアしたため
「もちろん普通の名刺入れなんか作らないよね?」的な。依頼者への勝手なイメージかもしれないんですが、たぶん間違っていないと思います。
そんな依頼者の希望としては
・色は黒と白!
・PASMOなどのカードも入れるのでいくつかポケットも欲しい
のふたつのみで後はおまかせ! ということだったのですが、
色の希望が黒と白!
黒はともかく、白の革ってね、個人的にすごくやりにくいんですよ。
何でかって? 黒い革には黒い糸を使いたいじゃないですか。と、なると

白い革に濃い色の糸目ってすごく目立ちます。個人的にちょっとこの感じあまり好きじゃなかったり。
ではどうしよう?
黒と白の革を直接張り合わせるのを避けたデザインにするしかないですね。
なんとかやりようはあるか……。
それと、これは僕がいつも名刺入れを使っていて思っていることなんですが、「自分の名刺」と「もらった名刺」は別のポケットに分けた方が使いやすいですね。
現在僕が使っているのは同じポケットなんです。
全然名刺の整理をしないので名刺入れの中はもう常にごちゃごちゃなんですね。
おそらく依頼者はきっちり整理するタイプの方だとは思うのですが、ポケットが分かれているにこしたことはないはず。
それと普通の名刺入れだとちょっと面白くないのでちょっとひねりたい。

あっ、このページ以外もにいっぱい書いてますからねっ! 考えてない訳ではない。



いよいよ制作していきます。
白い革を内側のポケット部分に使うんですが、

上の写真の器具は革を挟んで厚みを計る道具なのですが今で2mm近くありますね。
このままでは厚すぎるので薄くしましょう。

背後の生活感はスルーしてください。
この漉き機で薄くしていきます。


上手く漉けると気持ちいいです。
これを繰り返して薄くしていきます。その結果……、




さて、次は外側を作りますよ。
黒く染める

今回はバチックという染料で黒く染めていきます。


染色、染めるということに関してはまだまだ勉強不足なんです。
黒じゃない色の場合、革を先に濡らしてそこへ薄めた染料を重ねていくやり方をしてるんですが、今回もそうした方が良かったのかな?
そのあたりは謎のままですが、特にムラにもなっていないので今回は良しとしましょう。


これで色落ちなどが防げる訳ですね。ニスみたいな感じです。



やっとパーツが揃いました。
なんか各パーツの下準備が地味に大変でしたね。
穴空けを先にすませる。







縫い合わせます!


やはりボンドがはみ出ました。あとでヤスリで削っておきましょう。




さて、次はポケットと外側の革を重ねます。
真ん中にちょっと謎の穴があいていますが、ここには遊び心を入れますよ!

これだけで一応は固定できています。

七色に染められたカラフルな糸ですね。

これをさっきの謎の穴に……。





このみっつめのポケットは名刺の予備を入れておいたり、カード類を入れておいたりと、フリーなイメージです。

コバを仕上げて完成

まずヤスリをかけた後に、トコノールで磨き、

よし! やっとこさ完成です!!


外身は一見シンプルなデザインですが、中を開けるとなんだこりゃ? のようなデザインに出来上がったように思います。名刺の枚数も一杯入りますよ。
いざ納品!




ど、どうっすかね……?

ちょっと大きいけどね(笑)

正直、「もっとシンプルなやつを作り直して」って言われると思ってたよ。
確かにちょっとでかいしな(笑)


狙い通りにできたかと。
名刺入れに限らず、簡単に作ろうと思えば作れるものはたくさんあるんです。
でもそこにちょっとしたオリジナリティやインパクトを感じてもらえるようなものを作っていきたいですね。
では、今回はこのへんで! また来月!!

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